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アルミ形材の電解着色について教えてください

回答

アルミニウムは素地のままでは錆びが生じやすいので、防錆のために硫酸などの液の中に入れて一次電解処理することによりアルマイトの皮膜(陽極酸化皮膜)を生成します。このアルマイトの皮膜の厚さは、およそ9〜12ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)です。
アルマイト処理後の形材を錫(すず)やニッケルを含んだ液に浸し、電流を通じて二次電解処理をします。アルマイトの皮膜にはたくさんの孔が空いているのでこの孔に錫やニッケルが図のように入り込んでいきます。この孔に入った錫やニッケルによりアルミ形材の表面が着色されますが、一定の色調にするために液の濃度、処理時間などの管理を行っています。この二次電解着色はアルミサッシの着色方法として多く使用されています。

酸化皮膜の構造

さらに外観品質向上とキズが付きにくくするために表面に透明な塗料で電着塗装をします。この塗装の膜厚は、およそ7〜15ミクロンです。
このように電解着色されたアルミ形材は、見る角度により、置く場所(例えばたて材と横材の組み合わせ)により、同じ色調でありながら微妙に色合いに差が出ることがあります。これは一定の管理条件下で電解着色された色調であっても、アルマイトの皮膜及び塗装膜により光の屈折具合に差が生じ微妙な色合いの違いになるからです。また、光の当り具合(例えば電灯か自然光か、自然光でも晴れの時か曇りの時か)などにより色合いに差が出ることがあります。これらは電解着色皮膜の特性であり、決して色調不良や色むらではありません。

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